© 2017 Hanna Saito

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Blue-Blue green is green (2013)

​ 素材:ホウ硅酸ガラス、藍藻( シアノバクテリア)、シリコンチューブ等

「青」は旧来緑色の色相範囲も指す言葉だった。この使い方は、新鮮な植物や、活き活きとした緑を指す慣用句の「青々」という言葉に残っている。日本語における「緑」と「青」の境界は曖昧なのだ。これに対して英語の「Green」は芽吹きや熟していない果実が起源となり、指す色相は、より黄色の範囲に近い。 「Green」は「緑色」を指す形容詞だが、日本語の「緑」と同じく青物野菜や、緑地を指す名詞としても機能する。 この名詞としての用法は日本語においても「グリーン」という外来語として用いられ、整備された都市の植え込みや、よく手入れされた観葉植物など、「緑」や「青」とはまた違った都会的な植物のイメージをもたらしている。「新鮮な緑」という意味を指す言語表現として、「青々としたグリーン」は用法を間違っているわけではない。しかし、本来の「green」の指す色相は黄色に近く、この意味で「青々としたグリーン」は矛盾した表現であるとも言える。それでいて、青々としたグリーンという用法は、より一層「緑である」ということを表現している。 真の「緑」は、存在するのだろうか? 文字の形に曲げられたガラス管の中を流れるのは、最も古くから植物の緑色の原因物質である葉緑体を持っていたとされる、シアノバクテリアである。シアノバクテリアは、文字の中を流れながら徐々に増殖し、最初はほとんど透明にしか見えなかった文字を緑色に染上げる。